夢中になってがんばってくれました

お話:社会福祉法人 石巻祥心会 障害福祉サービス事業所 くじらのしっぽ
利用者 小川絢子さん(女性/当時29歳・知的障害)
管理者 阿部かよ子さん 職員:多田剛優さん
グループホーム くじらのしっぽ ひまわり 生活支援員 阿部安子さん

極限状態の中、(利用者さん)みんながそれぞれの役割を担ってくれていたのです。

職員さんが、避難所運営に携わってるのを見てて、やらなきゃって思いだったのですか?

小川さん:うーん。

かよ子さん:たぶんね、考える間もなかったと思います。私たち(職員)は、(障害が)重度の利用者さんも抱えていて、まず、そっちを守んなきゃいけなかったんです。自分の家族の安否もわからないし、肢体不自由の利用者さん、車椅子の利用者さんのご家族もどうなってるかもわかんない。そういう中で、小川さんとか、一言二言の声がけで動いてくれる利用者さんに、手伝ってもらいました。一回で動いてくれる人たちは、私たちの話を必死に聞いてくれました。
 みんなの変わりにやらなきゃいけないぐらいの切羽詰まった状況だったと思います。重度の利用者さんたちのこともあるから、自分たちだけは迷惑かけられないっていうか、そういうことは思っていたと思います。彼女(小川さん)も地域に親御さんや兄弟もいたし、心配だったと思うんです。でもそんなことは言わず、表情ひとつ変えずに懸命にやってくれました。

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