平成23年3月11日。
あの日から9回目となる3月11日を迎えました。
私たちが障害のある方々や福祉施設の職員さんに取材を始めて4年が経ちます。
取材記録はホームページ上での公開や、これまで実施した全国の50を超える会場での
パネル展やイベントを通じて多くの方にご覧いただくことができました。
アンケートなどを通じてお寄せいただいた声の中から、いくつかご紹介したいと思います。
「ふだん障害者の方たちとの接点が無いため気に掛けることが無かった。
今回パネルを見て非常に驚き、自身の反省など心が痛かった。
この機会に自分の心の視野も広げていきたい。(宮城県/60代女性)」
「手書きの体験記はご本人の被災後の生活も書かれていて、今の住まいが
安全かどうか改めて考えなければと思いました。(東京都/30代男性)」
「私自身、耳が聞こえません。
災害弱者の声はもっと集めて保存したりPRしたりできるように、自分の経験を
つらくとも話してくださることに感謝しています。
障害者自身も「助けてくれてあたりまえ」ではなく、「自分でできることは自分
でやるが、できないところは助けを求められるように明確に準備しておく」と
いう備えを日頃からする努力が必要だと思います。(愛知県/30代女性)」
「健常者としてできることがたくさんあることに気づきました。
まずはそっと声をかけることからやってみます。
ありがとうございました。(宮城県/40代女性)」
「復興」の声が小さくなっているように感じる昨今ですが、まだまだ道半ばと感じることが
多くあります。
「建物が建ったからおしまい」「十年経ったから一区切り」とするのではなくて。
あの震災を「他人ごと」ではなく「自分のこと」としてとらえてほしいと思います。
それとともに、災害時に困難を抱える人がいることを知っていただきたいと思います。
彼らの被災体験を読み、彼らの声を聞いていただきたいと思います。
それはきっと、震災の記憶を風化させないこと、そして「共助」について考えることにつながる。
あれから9回目の3月11日がそんな日になることを願ってやみません。