「ひたかみ園」に避難した人

写真:写真左が職員の柳橋さん

お話:社会福祉法人 石巻祥心会 就労継続支援B型事業所 かなん
利用者 今野さん(男性/当時37歳・知的障害)
施設長 柳橋さん

(学校などの)一般の避難所から移ってきた方はどのくらいいたんですか?

柳橋さん:その数を今は把握していませんが、ご本人だけ、というのは少なかったと思います(ご家族で移動された方が多かった)。多分数名はいたんですが、結局、お家も家族も被災されているので、さみしい思いをされている方も多かったように思います。
 入所施設なので、お部屋は6畳でした。通常、入所の時は2人1部屋で利用者さんが使っていたんですが、そこを各家庭に、一世帯ずつに分けて入っていただきました。
 3月11日に地震があってから、避難所で共に過ごす中で、被災された皆さんの新しい今後の問題が出てきました。ほとんどの皆さんは、お家もない状態でした。そこで、日本財団さんや各関係各所にご協力いただいて、小国(石巻市内の地名)のところに仮設住宅(福祉仮設)を建てて、被災した方々が次の事を考える場所を法人として提供させて頂きました。 
 これらの事を、法人内のスタッフだけで支援をさせて頂くのは難しく、避難所には多くのボランティアの方々が関わってくださいました。その方々の長い支えもあって、避難所を続ける事ができました。 1ヶ月2ヶ月経ってくると、ラーメン屋さんだったり、ケーキを持ってきてくれるなどの支援をしてくれるボランティアの方々がありました。なかでも、(福祉)施設でケーキを作っているという事業所が、わざわざ愛知・新潟・からケーキを持って来てくれたことがありました。本当に遠くから色んな方々にお世話になりました。

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