わかめの芯抜き

写真:製造している製品

お話:社会福祉法人 石巻祥心会 障害福祉サービス事業所 くじらのしっぽ
利用者 小川絢子さん(女性/当時29歳・知的障害)
管理者 阿部かよ子さん 職員:多田剛優さん
グループホーム くじらのしっぽ ひまわり 生活支援員 阿部安子さん

地域の情報誌をきっかけに、人手不足に悩んでいたわかめ業者さんから声がかかったんです。

かよ子さん:でもね、(震災の影響で)何も作業が無い中で救われたのが(事業所がある建物の)館内の掃除を委託してくれた業者さんが、みなさんががんばって仕事をしている姿を見て、ほんとに必要以上な報酬で委託してくれたんですよ。

それはいつ頃のお話ですか?

かよ子さん:震災後平成24年度でした。
私たちもどうにかしなきゃいけないと。それで利用者さんに「ちょっと皆さん若いときなにやってきたの」って聞いてみたんです。
そしたら、わかめの芯抜きやったことありますっていう話になって。たまたま知り合いの方が、ボランティアで地域の広報誌やってたんです。それで、このくらいの枠でいいから、「くじらのしっぽ、わかめの芯抜き作業できます。ご相談ください。」って、記事に載せてもらったんです。

多田さん:そうしたら、(連絡が)来たんですよ。そこから紹介してもらって「体験してみる?」って言ってくださったんです。自分が、実際に体験しに行かせてもらいました。

かよ子さん:わかめ業者さんも再建したけども、働き手がいなくなったそうです。それで、なんかいい具合にマッチングしました。ただ、私たちには条件があって、その現場までは行けませんよって言ったら、わざわざここ(事業所)の作業場まで、わかめを持ってきてくださったんです。そして、出来ましたって連絡すると、とりにきてくださるんです。そこから、毎年この作業場でわかめの芯抜き作業してるんです。

かよ子さん:この震災は大変だったんですけれども、得るものも多かったですし、考え方が変わりました。牡鹿地区は、人口の流出とかがあって、ますます高齢化してきています。わかめの話で言えば、我々が担い手っていうか、やんなきゃいけない。みなさんと一緒にね。

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